ロクロ細工
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宮島の技

宮島で生まれ、慈しまれてきた匠の技。職人の思いや手づくりの温もりをお土産に。

ロクロ細工

宮島にロクロ技術が伝えられたのは嘉永年間(1848年~1853年)だと言われています。当時は手回しロクロでしたが、明治20年代に足踏み式ロクロが開発され、ロクロ細工はその後の技術改良とも相まって急速に発展していきました。明治末期から大正時代にかけては、全国からロクロ技術を学びたいという職人が宮島に集まり、300人近いロクロ師が腕を競い合ったそうです。
そうして磨かれた匠の技が今に受け継がれ、丸盆、菓子器、なつめ、茶托、香合…など、日常生活の器から芸術品まで幅広い作品が作られています。どの品も手作りのぬくもりが感じられるのは、島民の「自然を守り木をいつくしむ気持ち」まで伝承されてきたからに他なりません。
派手な塗りや彩色が施されていないのに深い味わいを見せるロクロ細工。自然が育んだ木目が何よりの装飾になっています。

ロクロ細工
ロクロ細工ロクロ細工
宮島彫り

木肌にノミの歯を当て、一気に線を入れる。ほとんど下絵がないのに、大胆に彫り進められ、みるみるうちに美しい大鳥居が浮かび上がっていく・・・。このダイナミックで繊細なノミ遣いと勢いの良さが、宮島彫りの特徴です。立体的に鳥居や松を彫り込んでいく「浮かし彫り」、内側を切り込んで絵を出す「しずめ彫り」、線だけで自由に描く「すじ彫り」は、いずれも伝統技法。盆にこれだけ彫刻しているのに、茶碗をのせても傾かないのは生活に根ざしてきた彫りものだから。ほとんど塗りを施していないので、お茶をこぼしてもシミになりにくいように、あらかじめお茶で拭いておくというような知恵も伝承されています。神社や寺院建設のために訪れた宮大工や指物師の技術から生まれたという宮島の木工品。宮島彫りは江戸時代の終わり頃から作られてきたというだけあって、作り方にも使い方にも先人の知恵が詰まっています。

宮島彫り
宮島彫り宮島彫り
宮島大杓子

宮島の土産物店で、ひときわ目を引く大きな杓子があります。中には長さが2mを越えるものも。もちろん実用品ではなく、勝利や商売繁盛、家内安全などを願う縁起物です。
宮島の杓子が生まれたのは200年以上も前の寛政の頃ですが、広く世間に知られるようになったのは日清戦争の時でした。全国から召集された兵隊が広島の宇品港から出征する際に「敵を召し取る」とばかりに杓子に自分の名を書いて嚴島神社へ奉納し、勝利の記念に故郷への土産として持ち帰ったからです。また「幸せを召し取る」と縁起がいい杓子として人気。
どんなに大きくなっても、杓子の作り方は変わりません。専用のカンナで1本1本、すべての面がなだらかな曲線になるよう削られます。大きな手のひらのような優しい形の杓子には、物作りへの情熱が詰まっているようです。

宮島大杓子
宮島大杓子宮島大杓子
人と神々が共に生きる島 日本三景 Miyajima